鎚起の槌目カップGubiGubiに吊り手付けてチタン瓶へ てのひら茶箱(野点)セット BRS3000TとTC-15 ゼブラウッドで茶杓


作品紹介

作品名
鎚起の槌目カップGubiGubiに吊り手付けてチタン瓶へ てのひら茶箱(野点)セット BRS3000TとTC-15 ゼブラウッドで茶杓
材質
欅 ゼブラウッド
使用した道具
トリマル君 ドリルスタンド
作品コメント
 湯沸かし道具であるヤカン(ケトル)で、茶道具として代表的な鎚起銀瓶は高嶺の花であり、拙作の野点用道具では鉄瓶か銅瓶で納得させていました。また持ち運びでの、特に形状でコンパクト性を要求する携行性が難点でした。(『山料理の茶箱』や『A3テーブル』では、重量の難点がありますが趣追及のため、茶箱に該当する角雪平に幸い余裕があり、鉄瓶を組み合わせてます)という事で、野点携行用には、山用のアルミケトルかチタンカップ(チタンマグ)を組みあわせることが多く、『てのひら茶籠』や『自転茶箱』では機能に優れたエバニューのデミタスチタン220ml(EBY285)を組みあわせました。湯を注ぐ形態があるため、注ぎ口を設けた欅蓋を作りチタン瓶と称して自讃していますが、やはり山道具感が強いですね。そんな折、同じ寸法・材質で、取っ手の無い槌目カップがGubiGubi(ECA621)と称して出ました。名の通り酒ぐい呑み器として登場していますが、相応しい吊り手を付ければ立派な鎚起チタン瓶になると思い立ち、吊り手+リングの設計です。
 掌に載る野点セットの中で、チタンカップのみ置き換えする構想ですので、鎚目カップ縁に引っ掛かり吊り手の支点となる木製リングは、カップ外縁と覆い被さる木製椀内縁の挟まれた空間に納まる寸法にする必要があります。測ると、外径84ミリ、内径77ミリつまり厚さ3.5ミリ(実質3ミリ)の極薄リングが必要です。これを製作するに、2つのアイデアが出ました。
(1)強度のある欅をトリマル君とドリルスタンド旋盤でリングに切り出し、真鋳吊り金具4か所を内側貼り付け
(2)薄真鋳板でリングを形成し、吊り点4か所を貼り付け、外から木製シートを成層状に張り付ける
 折り畳み時に3ミリ隙間に収まり、摘み熱対応のシリコンチューブも加わる事から、吊り手は1ミリ径のステンか真鋳棒が候補になり、工作性から後者を選択しました。薄物なのでドリルスタンド旋盤のモーターの反対側のテールストック側支点も使って回転切削を行いました。2度の失敗を経て3回目で(1)の木工部品が何とか出来たので当座これで行きますが、壊れた場合には(2)で再生することにして材料は準備してあります。この場合はリング主材が真鋳で、化粧に木製シート成層貼り付けになります。(1)も木製リングだけでは不安なので0.08ミリ厚のアルミテープをリング内面に強力接着剤で貼り付けて、木・アルミ合成部材にしてあります。
 吊り手が蓋外周縁でピチピチに接する事になり、蓋の開け閉めにコツを要して水を足すのに手間が掛かりますが、吊り手付きの鎚起チタン瓶が出来上がりました。吊り手リングセットを外せば鎚起カップ単体での使用もできますが、リング部材を痛めそうなのでチタン瓶としての役割専念にしておきます。
 外装部新装なので、黒檀で作った茶杓(茶匙)のバージョンを変えようと、縞模様に趣のあるゼブラウッドで少し掬い部を広げて、バウムクーヘン型茶入れに丁度の大きさで製作です。新たな外装カップになったGubiGubiチタン瓶にピッタリ収まる、TC-15ボンベ、BRS3000Tバーナー、茶入れ、茶巾箱、金平糖入れ、ミニ風防のカップ底配列に邪魔をせず、上に載る茶筅やライターとの接触も避けて、ゼブラウッド茶杓が収まっています。そのカップ外を挟み込む2木椀のうちの黒い下椀では、カップ取っ手が無い分だけ隙間が空いたので、六光星の布製茶碗敷を挟み込むことにしました。


登山で山料理と野点の両方が出来る茶箱
Xフレームイスや角雪平を脚に折り畳みA3判テーブル製作
祖母形見の茶籠 超小型ガスコンロや携行水指含めて、どこでも野点の道具一式
自転茶箱、ボトルケージに納まる自転車用茶箱をトリマル君で。ミニベロ(Dahon Dove)のフロントディレイラー、多段化の第2弾

 

作者紹介

作者名(ニックネーム)
sarusuberi
年齢
60代
木工歴
0~5年
お住まい
東京都
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