チタンシングルマグで美味しい米飯炊きをするための釜蓋


作品紹介

作品名
チタンシングルマグで美味しい米飯炊きをするための釜蓋
材質
ケヤキ シナ合板
使用した道具
高儀トリマー、サークルカットジグ「トリマル君」、ドリルスタンド
作品コメント
 アウトドアの種目や人数、更には使う火器(特にボンベ)に応じて、主に湯沸かし目的にチタン製シングルマグを用意してきたら、いつの間にか4種類(①ベルモント700ml(BM058)、②エバニュー400FD 400ml(EBY265R)、③TOAKS 375mlチタンカップ、④エバニュー デミタスカップ220ml(EBY285))になってました。これまでの登場機会は圧倒的に②が一番でしたが、いずれもチタンの熱伝導率の低さと板厚の薄さから、火器からの熱が炎近傍に集中して短時間で中身に伝わるので湯沸かしは素早く格好の道具ですが、米飯炊きは不得手でした。そんな折、シェラカップ用で昔の釜の蓋に似たような木蓋が市場に出ているのに気づきました。木質やサイズによっては福沢諭吉先生1枚クラスという高級品ですが、木蓋効果とこれ用の炊き方で美味しい米飯炊きの方法を知りました。また、中華製のガス注入式ミニコンロの中では火力が有り、ハンドル等のコンパクト化がしやすい機種(アズワンのR2001コンロに似たSODIALサイフォンヒーター)を入手工作してて、ピッタリ収められる③に気づき入手すると、これも中心機種に育てようと思いました。
 そこでまず③用の釜蓋を作る事にしました。炊ける量は0.5合強位までの丁度一食分ですね。コンパクトさがこれの良さですから、市場に出ている釜用の木蓋に似た2条の掴み付きタイプの良さは判りましたが、シンプルな摘み付き蓋でいくことにしました。またこれでの成果を踏まえて①用の蓋も作る事にしました。これだと中身が1.5~2合弱になって中身熱量も上がるので、2条掴みの良さである熱変形しにくい事や蒸気圧に耐える重量効果も考慮したいと考え、手持ち端材から選んだのが34ミリ厚さのケヤキでした。これだと変形しにくく重量もそこそこ有って、裏側で俎板使用できるようなフラットな摘み付き蓋にすることが出来そうです。

 工作は、トリマル君の大活躍です。堅くて分厚いケヤキ材も切れるビットの4回切りで、ズッシリした円盤を切り出せました。側面の段差工作はトリマーでも行なえましたが、今回はドリルスタンドによるナンチャッテ旋盤機を使って工作です。木ネジでしっかり固定出来る自作フェースプレートだと、ケヤキでも安心して側面削り出来ました。仕上げは蜜蝋塗を表面だけして、蒸気に触れる所は木地のままです。

 こういったチタンマグでの炊き方は、俗に言う「始めチョロチョロ中パッパ」ではなく、「普通より5~10%ほど多めの水で充分な吸水の後、始めパッパで沸騰したら極力弱火(終始弱火と言ってるサイトもある)、蓋に爪置いてグツグツ感を感じ、それが無くなったら火を止めて充分蒸らし」で、「赤子が泣いても蓋取るな」は古の教えの通りです。吹きこぼれ等は木蓋が旨く吸収してくれます。五徳に載せる網も炎からの熱分散も助けてくれます。手間が掛かる事は無く、結構短時間で炊き上げる事が出来るので、早く山に行って飯炊きしたいですね。因みに、蒸し器道具も同梱してます。

 

作者紹介

作者名(ニックネーム)
sarusuberi
性別
男性
年齢
60代
木工歴
0~5年
住所
東京都
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