曲げわっぱからどんどん出して行くだけで湯も沸かせる野点茶箱


作品紹介

作品名
曲げわっぱからどんどん出して行くだけで湯も沸かせる野点茶箱
材質
入山メンパ 黒柿茶入れ 榛の木椀 竹筒
使用した道具
トリマー サークルカットジグ・トリマル君 ドリルスタンド
作品コメント
拙作の「山料理+野点の茶箱」を茶道先生の茶友人に見せたところ、欲しいとのご要望が出ました。ご夫婦で入手した山荘のベランダで使う茶箱が欲しいなと思ってたそうです。但し山屋ではないので、コンロ組立とか無しで行えるのが良いとのご希望。これは入手祝いに贈呈せねばと、まずは入れ物の茶箱から探し始めました。
茶道の先生用ですからベランダ用とは言いながら、それなりの茶道に則った道具組が必要と考え、大型の曲げわっぱを探しました。県のアンテナショップや地元観光協会のご協力により、作り手一人になった入山メンパの大型版を譲っていただきました。蓋深さが本体と同じくらいある昔ながらの赤松曲げわっぱで、天板と底板が厚いので、道具納まりの為に窪みを入れられます。蓋は内側防水塗装を施し建水に使います。
湯沸かしはベストは銀瓶ですが、コストの関係で次候補の銅瓶を使う事にしました。この中に茶入れを収める事がスペース上必須だったので、旧知の木地屋さんに聞くと、ピッタリの黒柿茶筒が有るとの事。中蓋が必要なので、名前が似ているシャム柿で切り出しです。赤糸の網袋を掛けるとピッタリ収める事が出来ました。
茶碗は夫婦用に2椀必要で、焼き物は寸法自由度の制約から断念し、既成木椀を削り直して、赤黒の人工漆塗り2椀が完成です。
茶巾入れは、竹筒から工作して、吹き漆で繋ぎ目も模様になる様に塗り上げです。 課題は素人でも使える火器でした。着火装置付きの中華製小型ガスコンロを複数種入手し、メンテナンスフリーの中でのコンパクト化を行なった中から選びました。ガス充填は、カセットボンベからライターと同じ方法で行えます。脚高さを合わせた五徳がピッタリです。
茶箱には必須の、茶杓・茶杓袋・茶筅・茶筅筒・茶筅立て・茶筅立て用網袋のほかに、匂いの付かない清水用タンク(つまり水指)も用意して、掌に載る楕円型巾着袋に全部入ってます。
曲げわっぱから道具をどんどん出して行くだけで、お点前が始められる茶箱の完成です。コロナ騒ぎが納まったら、山荘開きに呼んでもらえるそうで心待ちにしてます。

 

作者紹介

作者名
sarusuberi
性別
男性
年齢
60代
木工歴
0~5年
住所
東京都

 

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