作品紹介
- 作品名
- 追善茶会のために、白竹、黒柿、ゼブラウッド、紫檀、パープルハートの茶杓を削る
- 材質
- 竹 黒柿 ゼブラウッド 紫檀 パープルハート
- 使用した道具
- 豆カンナ 小刀
- 作品コメント
- 昨年亡くなった同級生を偲ぶべく好きだった茶道の茶会を9月に行うことになり、開催場所を提供してくれた別の同級生へのお礼寄贈も兼ねて茶杓を削ることになりました。何が相応しいか判らないので、複数削って選んでもらうことになり、一般的な白竹中節以外に、馴染みの木材屋さんの銘木端材パック等から、黒柿、ゼブラウッド、紫檀、パープルハートを選んで、全部で5種類を削ることにしました。
竹の茶杓削りをカルチャーセンター講座で習った事があるだけですが、その時たまたま旨くいった(講師の支援に頼っていたのを忘れて)経験から、何とかなるだろうと思い込んでの無謀な挑戦です。その時の工具は小刀だけでしたが、真っ直ぐ削るのに苦労した経験から、今回は木材も削る事になって大変だと思い、茶道具製作の模範にさせてもらっている大田区の茶道具作家(東の師匠と勝手に呼ばせてもらってる)のブログや講座案内を拝見したら、茶杓削りに豆カンナの利用を見つけました。早速入手してみると、スッキリ削ることができてこれは良い道具を紹介してもらったと感動。勢いは格好から入る傾向があるため、豆カンナ2台(平と反)と工作台と小刀と材料を一式収める収納ケースを100均で入手して準備万端と、削り開始です。
本格的な削りの前に、まず素材から木取をして、4種類の木材全てで複数材料を確保しました、これで万が一失敗してもやり直しができます。白竹は講習会での苦労経験から曲げ加工済みの材料を入手して、削り専念にしてありますが、木材はまずは茶杓に近い形状に粗く削り出す必要があります。対象木材は黒柿の白い部以外は何れも硬く、豆カンナだけでは日が暮れてしまうので、ここは文明の利器と電動ハンディサンダーも活用して荒削り完了です。また、豆カンナ工作用の台も対象幅可動式を用意して、まずはお試し工作として、端材から茶箱用の短寸(10.5cm)の黒柿茶杓を削りました。豆カンナや工作台の使い勝手を確認しつつ、短尺の茶箱用茶杓がそれなりに出来ました。今迄は通常尺のを短縮切断化した『茶箱用茶杓』ばかりでしたが、沢山ある端材を使って今後色々トライです。早速、中蓋付き茶入れの本蓋下に仕込む超小型版も作成です。
黒柿以外の木材は何れもかなり硬く、豆カンナの刃出し量をいろいろトライし、最後の調整と切り落としは小刀で行って、中幅の木材茶杓群を削りあげました。仕上げに何か塗りも考えましたが、素材の色と感触を生かすべく、そのままにしました。
茶杓削りの最後が、本筋の白竹中節です。これは小刀と豆カンナ両方を使っての削りです。豆カンナではスッキリ削る事ができましたが、細かい仕上げはやはり小刀ですね。素人なので、一旦やや幅広状態で師匠の茶杓とも比較し、もう少し幅狭にすべきと判断し、これも最後は小刀で仕上げです。
5種類の中からどれが茶会に選択されるかはこれからですが、銘は既に考えています。共筒も用意してありますので、茶会本番では揃えて持参します。
海外旅立ちの、まんまる茶箱と桐小茶箱に、アガチス外箱、ゼブラウッド茶杓、欅小椀、竹茶巾筒を工作
作者紹介
- 作者名(ニックネーム)
- sarusuberi
- 年齢
- 60代
- 木工歴
- 6~11年
- お住まい
- 東京都