献茶でとらや菓子。折り畳み菓子箱と携行用茶碗とGubiGubiチタン瓶・てのひら野点セットを活用


作品紹介

作品名
献茶でとらや菓子。折り畳み菓子箱と携行用茶碗とGubiGubiチタン瓶・てのひら野点セットを活用
材質
朴 栃 栓 拭き漆 工芸うるし
使用した道具
円錐台サークルカット治具 トリマー
作品コメント
 神仏や先祖に抹茶を捧げる献茶というものがあります。茶道家元や高僧が行うような格式のあるものではなく、友人や先祖の墓前へ普通に捧げる献茶を行いました。捧げるお茶以外に、参列者へも振舞うと、多人数分の携行出来る茶碗が要ります。このため、『円錐台切削サークルカット治具』を使って天目型(逆八の字型)の木製茶碗を多く製作しておいたので、活用することにしました。木工旋盤と技量があれば1個づつとはいえ、定規を使って同じ形状での量産ができる天目型茶碗ですが、当方には木工旋盤や木塊切断用鋸(バンドソー等)を持ち合わせて居ないので、頼りは超長尺ビット装備のトリマーだけです。これに上記の円錐台治具を組みあわせて、9椀の天目型茶碗を作成しました。
 当方での天目型茶碗切削は、「茶碗頃合い厚さの木材調達」「円錐台の木取り採寸」の後、「円錐台内側切削」「円錐台外側切削」で1椀づつの粗削り椀(芯部は未だ有る)を作成し、ドリルスタンド旋盤水平使いにセットして「外側整形切削」「内側縁面整形切削」の後、ドリルスタンド鉛直使いの「芯部コア抜き」「コア抜き後の内部整形」の手順で行います。
 トリマー斜め切削は理論的には、ビットと木材の接触部分は垂直切削と同じはずですが、ビットが真っ直ぐでもモーター軸ブレやビット組付け部の傾きが微小でもあると、垂直切削では表面化しない大きな偏心力が生じることになり、ビットが曲がったり最悪破断に繋がります。軸径6.35ミリ長さ115ミリの超長尺ビットで、これまで長物を多く垂直切削してきた中では無いビットの曲がりが、9椀目で遂に生じてしまいました。6ミリ系トリマーで使える8ミリ軸径の115ミリ超長尺ビットを入手していたので、これが使えたら力強いと変換用コレットチャックを幾つか入手してトライしましたが、今のところピッタリのに出会えて居ません。ぼちぼち探しましょう。
 手ごろな材料入手の都度の切削なので製作時期はバラバラで、工具組立寸法も都度変わるので製作精度も粗く、塗も拭き漆、人工漆黒、人工漆鎌倉赤の3パターンに分かれていますが、何とか9椀揃いました。9椀積み重ねた(スタッキング)状態で、てのひら茶箱セットを少し上回る高さのパッケージになりました。
 お茶を捧げるだけではなく、同行者への菓子も複数必要になるので、そんな時は『組み立て式菓子箱』で菓子を持って行きます。食べ終わったら菓子箱はペチャンコになるので帰りは身軽です。
 墓参りというのは結構荷物が嵩張るので、茶道具もコンパクトなのが良いですね。そんな時は『GubiGubi チタン瓶てのひら茶箱』を使います。最初の製作では、グビグビカップを吊り下げるリングを欅で作りましたが、カップ単独での使用も考え薄肉木製では組み外しを繰り返すと弱るのは明白なので、第2バージョンを作りました。新装版は吊り手リングを真鍮で構成し、また4か所の吊り手支点との接合箇所が剝がれやすいという弱点改善のため、支点を一体化したリングを作ることにしました。帯状真鍮板からリング形成は半田付けです。溶接器具は無いが半田コテだけはある身にとって、真鍮用の半田材を見つけた時は嬉しかったですね。板と板の面接合方法は、溶接工学で見たシーンを思い出しての細工です。真鍮ハンダの耐熱温度は200℃レベルらしいので、この使い方なら何とか大丈夫と思い、ゴッテリ肉盛りの後整形して、内に隙間調整のアルミテープ、外に化粧の木製シールを貼って完成です。上記9椀とこの茶箱2椀とで合計11椀迄用意できますが、TC-15ボンベ容量から夏場でギリギリの湯沸かしでしょう。

道具3題 ①Tスロットトラック+ドッグホール付きトリマーテーブル ②電動ドライバー鉛直ドリル治具 ③円錐台切削用サークルカット治具
スーパーLJ装備のミニベロ とらやの菓子用の組み立て式菓子箱を積んで野点へ 密閉容器内臓で水を持ち運べる水指も2種製作
鎚起の槌目カップGubiGubiに吊り手付けてチタン瓶へ てのひら茶箱(野点)セット BRS3000TとTC-15 ゼブラウッドで茶杓

 

作者紹介

作者名(ニックネーム)
sarusuberi
年齢
60代
木工歴
0~5年
お住まい
東京都
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