Bandsaw box “Bonsai盆栽” -日本の伝統的な園芸の木工表現に挑戦-
作成者:OFF
2021年2月17日
作品紹介
- 作品名
- Bandsaw box “Bonsai盆栽” -日本の伝統的な園芸の木工表現に挑戦-
- 材質
- 2by4のパイン材で合板(木口の模様が目的なので、シナ合板共芯)をはさみ、表面と裏面には桂を使いました。
- 使用した道具
- バンドソー(オフコさんで16年ほど前に購入したKERV DF-14)とボール盤とスピンドルサンダー
- 作品コメント
- 盆栽と言ってもその形(樹形)にはいくつかのパターンがあり、どれにしようかと現物写真を探していた時、妻が見つけラフに下書きしてくれたデッサンが気に入りました。樹形は蟠幹(ばんかん)と呼ばれるものだそうです。素人の私が思い描く典型的な盆栽の姿です。もっとドラマチックな樹形には、懸崖(けんがい)と呼ばれて、断崖絶壁に逞しく生育をする老松の姿を表現したものがありますが、これをものにするにはなかなか難しそうなので、最初の挑戦としては蟠幹でいくことにしました。
製作法も考慮して特に注意したところをいくつか挙げます。
・先ず、引き出しの大きさと位置です。アクセサリーボックスをイメージしているので引き出しは浅くても良いので、各枝ぶりに一つずつ、計5つとしました。あまり煩雑にならないように考えて、鉢の部分には引き出しを設けずに、できるだけ簡素化しました。
・全体の形(樹形)は雰囲気が大切なのですが、製作上一番面倒なサンディングを、スピンドルサンダーが使えるようにするために、狭い隙間も最小径のスピンドルが入るように考慮しました。
・立体感を出すための工夫としては、前面(前板)を2枚切り取り(2回切り取り)、引き出しのある枝ぶりを最前面に出し、太い幹部分を一枚分奥に位置付けました。
・色使いでも立体感を出すために、前板の材質に桂を使い、太い幹部分はオイルフィニッシュで桂の木肌の質感をそのまま使い、引き出しのある枝ぶり部分は葉に覆われているイメージで濃い緑色に塗ることにしました。石油系溶剤の顔料で濃厚感を出し、上塗りにはウレタンニス(水性)をスプレーすることで全体に艶が残るようにしました。
ほぼ想像していた通りの仕上がりになったので気をよくしています。気持ちは第二弾へ向いているのですが、まだイメージが固まりません。製作過程をYouTubeに載せています。https://youtu.be/rx0Xu5frsy4
作者紹介
- 作者名
- むささび
- 性別
- 男性
- 年齢
- 60代
- 木工歴
- 11年以上
- 住所
- 東京都
- 自己紹介
- 木工好きの老人?です。年金生活に突入し、木工が生活の大きな位置を占め始めています。これまでいろいろな趣味を手掛けてきましたが、一貫して続いているのは木工です。特にこの15年ほどはオフコさんで購入したバンドソーと木工旋盤を使って楽しんでいます。この二つが工房に来てから、木工が一段と楽しくなりました。特にバンドソーは高齢者に優しく、用途も無限大で必需品です。というわけで、庭の小さな工房で日々木工を楽しんでいます。
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- むささび工房ブログ