海外旅立ちの、まんまる茶箱と桐小茶箱に、アガチス外箱、ゼブラウッド茶杓、欅小椀、竹茶巾筒を工作


作品紹介

作品名
海外旅立ちの、まんまる茶箱と桐小茶箱に、アガチス外箱、ゼブラウッド茶杓、欅小椀、竹茶巾筒を工作
材質
アガチス 欅 桐 桂
使用した道具
トリマー トリマル君 トリマーテーブル
作品コメント
 拙作の『まんまる茶箱』と『桐小茶箱』が、友人令嬢ご夫妻の海外赴任への餞別として貰われていくことになりました。お二人とも某茶道流派の使い手ですので、相応しいものにしようと、まんまる茶箱には外箱と茶杓を、桐小茶箱には二人使い用に中茶碗とそれに伴う小振りの茶巾筒を、新たに作ってバージョンアップすることにしました、
 まんまる茶箱は元々、誰かにあげてもいいような恰好で組んでは有りましたが、いざ贈呈となると外箱が有った方が良いなと思いました。内寸法140ミリ立方の既成品桐箱もお手軽価格で市中にありましたが、木工を齧っている身としては、ここは自作すべきと考えました。材料は工作性や軽さや堅固さを考えて、肌目が緻密なアガチスを採用しました。組み方は接合強さと木口が見えない整然さから、留組を接合全箇所に行う事にしました。このため90度V溝ビットを駆使し、また直線部も鋸切断より直線性を得やすいことから、トリマー工作のみで切削工作です。蓋もスライド式(倹飩蓋の水平使い)とトリマーで溝切削です。このためトリマー水平移動位置を決めるガイドバー精度が重要なため、『自作トリマーテーブル』の駆使です。材料とガイドの固定と調整が機敏に行えて、テーブルのレール化を行って於いてよかったと思いました。内寸法138ミリ立方で設計すると、150x600x5ミリ板で四方ぐるりを囲む留組の板取りが出来、山笠手拭いで包んだまんまる茶箱をそっくり収める外箱が出来ました。最後に蜜蝋で仕上げです。
 まんまる茶箱用の初めの茶杓は出来合いの竹短尺中節型でしたが、趣を考えてゼブラウッドで茶箱収納一杯の長さで削り出しました。他に竹杓元節、ネジ継黒檀も用意してあり、使い分けしてもらいます。
 桐小茶箱は個人向けだったので、茶碗1椀とその中に収める長さの茶巾筒と茶筅で組みましましたが、お二人用に改修すべく内椀を追加し、その結果短くした茶巾筒と茶筅が必要になりました。古い竹製の葉巻入れを加工し、濃い目の拭き漆を施してやや短い茶巾筒へ。また、『中蓋付き茶入れ製作』で作った黒茶入れが一番密閉性良かったので、ここへ持ってきました。茶箱内隅には茶碗ガタ付き防止を兼ねて、屋外野点では必須の茶筅立てを設置しておきました。
 内茶碗は外椀(桜材,外径100x高さ44mm,容量230cc)の中に収めるため小径にならざるを得ませんが、それなりの容量を得るため薄作りが必要なので、強度のある欅をトリマル君で円形切削です。塗は木目を生かすためガラス系塗装とし、小振り(外径85x高さ34mm,容量150cc)ながらそれなりの木椀が出来ました。この茶箱はどこでも持っていけますから、海外の訪問先でもお茶を点ててもらえたらなと思ってます。

まんまる茶箱
ハンドバッグに入る小さな桐の茶箱
道具3題 ①Tスロットトラック+ドッグホール付きトリマーテーブル ②電動ドライバー鉛直ドリル治具 ③円錐台切削用サークルカット治具
中蓋付き茶入れをトリマーで製作し、かわいい茶箱を組む

 

作者紹介

作者名(ニックネーム)
sarusuberi
年齢
60代
木工歴
0~5年
お住まい
東京都
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